8 beat Story♪ 8/pLanet!! 1st Anniversary 3rd LIVE

 11/12 (日) に開催された、8 beat Story♪ 8/pLanet!! 1st Anniversary 3rd LIVE 「行くぜBLITZ!青春の想いを込めて!」に参加した。ライブ中に思ったことを、忘れないうちに書いていく。

 

 ※ 8 beat Story♪自体の紹介は以下で特に行っていないので、興味ある方は色々検索されたし (公式サイトはこちら)

 

 初めに前提を書く。ぼくがエビストを知ったのはゲーム誕生の時だが、実際にゲームをやり始めたのは今年の7/18からである。音楽もそこから聴き始めた。当然1st LIVEにも2nd LIVEにも参加しておらず、新米も新米である。
 音楽が良いという評判を得ていたものの、とっかかりが掴めなかった中で、音楽紹介のブログをいくつか読んだことでちゃんと聴いてみようという気になった。
 おりしもライブイベントが開催されるということを知り、元々Tokyo 7th シスターズなどのアイドルリズムゲームをプレイし、ライブイベントにも参加していた身としては、およそ音楽がいいコンテンツであればライブにはずれはないだろう、という比較的軽い気持ちでライブに参加しようという気になった。
 2nd LIVEのDVDが発売されているということも知ったが、新鮮な目でライブを観てみたいという思いから、3rd LIVEの当日まで、キャラクターや演者の情報はあまり仕入れず、曲を聴いて過ごし当日を迎えた。

 

 会場はマイナビ赤坂BLITZ。1Fがオールスタンディングで、2Fが指定席だった。収容人数は1,300人弱 (これが計算元) 。ぼくは応募が遅かったので、2Fの指定席のチケットを持っていた。
 ライブ前の予習といえば公式のTwitterアカウントがつぶやいてたことを確認したくらいで、何かお約束があってぼくだけ会場のテンションから取り残されたらどうしようか、と思案していたものの、指定の端っこ席で若干ほっとした。上にも書いたように、比較的軽い気持ちで来ており、まずは見学させてもらおう、と考えていた。今考えればまったく呑気なものであった。
 こういったコンテンツではお決まりの、キャラクターによる会場諸注意事項の読み上げが流れる。否応なく気持ちが昂揚する。ライブ会場が暗くなる。ペンライトの光が良く見えるようになり、オープニングムービーが流れ始める。

 

 ムービーが終わり、メンバーの影がステージの幕に映る。曲が始まる。生音だ。驚く。バンドが入っているのだ。初めて生バンドでのライブなのだろうか。そして幕が重力で落ちる。1曲目は「Minus」..のはずだが、バンドアレンジのテイストが強く、本当に「Minus」なのか定かではない。ヘビーなベースとドラムが会場を圧倒するが、それ以上に歌と振り付けのパフォーマンスに目を奪われる。これは並々ならない。あっという間に曲が終わる。呆然とする。これは熱い。
 2曲目は「Toi et Moi」。聴きたかった曲の1つだ。ヘビーなギターリフが身体を揺らし、アンバランスだが妙に心地よい、愛らしいボーカルが続く。自然と笑みが浮かんでくる。1st、2ndと参加しなかった反省と、2曲目にして早くもこのライブに来てよかったという歓喜がないまぜになる。リズムに飲み込まれていく。
 3曲目、「Give Me Love」。疾走するロックが続く。ある人のパフォーマンスが目にとまる。橘彩芽役の青野菜月さんである。力強いボーカルや繊細な振り付けはもちろん、表情や佇まいまで一分の隙もない。少なくともこの人を見ることができるなら、このコンテンツについていくのは極めて良い選択だと考えられる、それくらい圧巻だ。サビ終わりのコーラスで早くもハイライトを迎える。
 続いて「Go Live!!」。1年生組の曲だ。急に可愛い。前の3曲は圧力があったが、今度は逆に引き込まれる力が生まれる。事前に予想していた会場の様子になる。可愛い..。
 ようやくMCが始まる。動転していた気が徐々に落ち着く。すると、今まで見えなかった点が見えてくる。気になったのは衣装だ。かなり作りこまれている。衣装の細やかさは公演予算のバロメーターだ。加えて生バンドといい、予想をはるかに上回る資金と手間と熱情がつぎこまれている。まったく分からないメンバー自己紹介のコール&レスポンスを聞きながら、改めて来てよかったと思う。
 次の曲が始まる。「Still...」。またロックサウンドだ。自然と頭を振る。青野菜月さんが再登場する。多分、このライブはこの人を中心に観ることになるだろうと悟る。相変わらずパフォーマンスに目を奪われる。
 「Dive to the Future」。前の曲から2人曲パートになったのだと気づく。元気でかわいい曲だ。改めて、曲の雰囲気と、メンバーの組み合わせによって、様々な楽しみがあるライブだと思う。エビスト経験が浅いながらも、やっぱり社本悠さんがいるとエビストらしいなと感じる。
 「秘密の部屋の女の子」。バンドが終わり、澤田美晴さんと吉村那奈美さんが椅子を持って出てくる。寝巻風の衣装が可愛さを引き立てている。2人が椅子に座って歌う。ライブで歌うのが難しいセリフ曲を持ってくるところにこだわりを感じる。脚を動かす振り付けに魅了される。
 吉井彩実さんが1人出てくる。衣装が素敵だ。用意されていたキーボードで弾きはじめる。曲が流れるが、聴いていなかった曲なので、曲名が分からない。でも聴き入る曲だ。サビ終わりに振り付けが始まる。声にならない可愛さ。サージ電流が脳を襲う。百人一首に、「天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」という句がある。意味は検索してほしい。この句の意味がよく分かる。
 「ふわりあるたいむ」。前後の曲の振れ幅が大きすぎて振り落とされそうになる。楽しい曲。エビストの曲の水脈はおそろしく多様で豊富だ。途中でそらまめくんという着ぐるみが登場する(大気汚染物質広域監視システムではない)。唐突なギミック。ソロ曲でも飽きがこない。
 MCが始まる。先ほど分からなかった曲が、「三日月どりーむ」であると知る。忘れないだろう、と思う。吉井さんから「鈴音族」という発言が出る。太陽族六本木族、鈴音族。
 MCもそこそこに、「Count It Down」が始まる。好きな曲だ。ワクワクする。出てきたメンバーは一見意外性がある。だが歌っているとあまり気にならない。妙に必死さがある雰囲気。
 「スクールディスコ」。8人全員が登場する。ステージが狭く見える。会場が盛り上がる。先生はディスコじゃありません。そりゃそうだ。1Fを見ると、踊っている人は少ない。ぼくは踊る。
 「BLUE MOON」。「青」野菜「月」さんだ、ととっさに考える。何か関係があるのだろうか。全員曲が続く。ライブ終盤だと我に返る。"これからもよろしくね"と歌われる。もちろんですと、心の中で答える。
 バンドが再登場し、紹介映像が流れる。バンマスがCO-Kさんだと分かる。それは..凄いな。
 続いて、アニメ映像が流れる。教室、校舎の屋上、通学路の映像..。制服姿の社本悠さん、澤田美晴さんと吉村那奈美さんが出てくる。会場がざわつく。「トキメキの15センチ」。特別な空気。憧憬の風景。あまりにも演出が整っている。3人が泣きそうになっているように見える。ステージに釘付けになる。曲の終盤、曲中の台詞の前、演奏がいったん止む。会場が息を飲む。静寂。社本悠さん演じる桜木ひなたが息を吸う。4秒か、はたまた100年の時間が流れる。...............「あのね..!」。15センチのカタルシス。曲後も呆然となる。
 告知映像があった後の1曲目は、「君はレモネード」。1番聴きたかった曲だ。この曲のひたむきな歌詞とテンポはエビストらしいと思う。世界が輝く。一瞬で終わってしまう。このライブでもう一回歌ってくれないかな、と思う。無理か。
 「Rooting for You」。聴く者を勇気づける、応援曲だ。応援曲は素直に受け取れる場合とそうでない場合がある。この曲はぼくにとって前者だった。こういう曲を聴いてしまうと、簡単に死ねないなと思う。
 アンコール後、「BoyFriend」。これも聴きたかった。代表曲のはずだ。ハンドクラップを始める。メロウなキーボードがライブ終盤によく合う。ライブで聴いて、ますます好きになる。
 「ファンタジア」。これも代表曲だからとっておいたのだろう。アレンジが楽しい。全員が歌ってもバランスが崩れないことに今更気づく。一体感がある。このライブを楽しんでいる。
 ベストアルバム『8』に新曲を収録、という告知がされる。その新曲を歌って終わりだという。新曲「Days」。エンディングソングという感じの、優しく落ち着いたメロディ。オレンジのペンライトを持ったメンバーを目で追いかける。終わらないでほしいという想いと、だったらもっとちゃんと追いかけようという想いに包まれる。
 終演後、会場で発売されているベストアルバムを購入する。4th LIVEに行こうと思った。
 
 糸井重里が、『なぜ僕たちは金融街の人びとを嫌うのか?』という本の中で、著者のヨリス・ライエンダイクというオランダのジャーナリストと対談をしている。彼は、自身が釣りを始めた時、釣りをよく知らない時の自分の気持ちは、あとで忘れてしまうと考え、雑誌の連載に書き留めておいたという。それを後で読み返すと、気持ちよく間違えていて面白かったらしい。ぼくも似たような気持ちでこの文章を書いた。
 長文を書くときは校正するのが普通だが、この場合は勢いが大事だと思ったので、特に他の方の文章を読んだり、リファレンスを深掘りして調べたりせずに書いた。曲順や情報を間違えていたら申し訳ない。そういう心持ちが大事かなと思ったので、とりあえず、あとになってこの文章を読んだ自分なり他人なり、誰かが共感してくれれば面白いと思う。